2012年1月31日火曜日

湖畔の結氷

本日の山中湖:最低-17℃、最高1℃、晴れ
大寒波の居座りが全国的なニュースとなっておりますが、山中湖が本格的に凍り始めているようで、湖畔広場から様子を見に行きました。
なんと、2、3日前までは波打っていた湖面ですが、湖畔広場から見える範囲が全面的に結氷していました。見るからに薄そうな氷ですが。
手前の湖面がうっすら白くなっていますが、雪が積もったわけではありません。
近づくと、このような「氷の華」を見ることができます。
おそらく、水面がまだ出ているところが、酷寒の冷気に触れて靄が発生し、それが湖畔を撫でる際にできたものでしょう。それにしても、何とも言えない自然の造形美です。

さて、山中湖は2006年に(2005年度の冬)全面結氷し、これが22年ぶりだったと言います。
かつてはスケートやワカサギの穴釣りが盛んだったといいますが、近年ではこれらの活動が氷上でできることは滅多にないようです。
まだ寒い日が続くようですが、今年は6年ぶりの全面結氷となるでしょうか。

山中湖の結氷条件については、研究例は少ないですが、以下の論文が参考になります。
やはり積算温度との相関が強いようですが、上の論文にある「山中湖は中栄養湖から冨栄養湖の段階に達していると推定される」という一文が気になりますね。いろんなものが溶け込んで水の融点が下がっている、ということもあるでしょうか。何せまだまだデータが少ないので、さらなる研究が待たれます。

2012年1月26日木曜日

寒い日が続きます

本日の山中湖:最低-17℃、最高-2℃、晴れ
気象庁のデータによりますと、山中湖は今シーズンで一番の冷え込み。
本当に寒い日が続きます。
昨日のことですが、この寒空の下、スタッフ全員で森の中へ。
富士癒しの森研究所では、モニタリングサイト1000という壮大な生態系調査プロジェクトに参加し、その調査区を林内に設定しています。
どんなことをやっているかというと、調査区内の木一本一本を長期的に、追っかけ調査をやっているわけです。
そのため、一本一本に番号を付けてタグを付けているのですが、これも古くなると外れたり木の中に埋もれてしまったり、ということになります。
今回はタグの更新作業をしようということで、「人海戦術」として全員でやることになったわけです。
が、、、こんなに雪降るとは思ってませんでした。
まずは道路から林内に入るところで腰の高さの雪壁を越えねばならない、という洗礼をうけます。
そして膝まで埋まる雪を漕ぎ、ちょっとの移動に息がゼーゼー。

倒れいる木もあるんでしょうが、深い雪の下で分からず、位置図との照合にもひと苦労。
そして、釘を打とうとすると、木から雪がバサーッ、そして野帳がずたぼろに…。
と、作業効率がすこぶる悪く、午前中であえなく退散、雪解けを待って仕切り直し、ということになりました。
午後は、延期となっていた実証林の検討をしましょう、ということで、懲りずにまた林内へ。
今回は、様々なデータをとるための50m四方の調査区の設定個所について、現地での確認作業をしました。
F林長補佐は、午後はスノーシューで臨みましたが、その差は歴然でしたね。
全然雪に埋まらずに楽々あるいていました。そもそも、こんな雪あるのに、ツボ足で歩くのが間違い!?
おまけ:林内で面白い雪の造形を見つけました。
まるで白ヘビがくねっているようですね。

2012年1月24日火曜日

木タイル式看板「絵タイル」製作サンプル【続報】



前回の記事からの続報です。

彩色したアクリル絵の具が十分乾いたので、最終コーティングとしてウレタンニスを塗りました。屋外用で耐候性のあるものだそうです。

これが、塗ったニス

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塗ったあとです。

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写真のホワイトバランスが異なっているので、比較が難しいですが、ニスを塗ると急に絵も上手に見える気がします(^^)。

左のタイルは「文字タイル」のサンプルです。こちらは彫刻刀ではなく、トリマー(RYOBI MTR-41)という工具で文字を彫りました。
あっ、心の点が2つ抜けている。。。




富士癒しの森研究所Webページを新しいデザインで刷新しました

名称が富士演習林から富士癒しの森研究所になり、Webページも新しいデザインへ刷新いたしました。特にニュース日誌ギャラリーには、どんどん新しい情報を掲載する予定です。
本日の山中湖:最低-12℃、最高-2℃、晴れのち雪

東京都心部でも積雪とニュースになったこの朝、山中湖でも15㎝程の積雪。
こちらでものろのろ運転で、かなりの影響がありました。
朝は晴れていたものの、昼前には曇ってきて、午後は本降りの雪、
再び10cmほど積もりました。
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新雪におおわれた、夜の景色もなかなかいいものです。

2012年1月21日土曜日

雪模様



本日の山中湖:最低-3℃、最高-1℃

昨夕から降り続いた雪は、午後少し弱まりながらも、
やむことなく雪降る一日となりました。

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木のベンチの上にもたっぷり雪が積もりました。
なんだか美味しそうです。

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馬場で積雪量を測ると30㎝超えていました。




2012年1月20日金曜日

木タイル式看板「絵タイル」製作サンプル



研究所内で倒れたカラマツの材を利用した20cmX20cmの木タイルを張り合わせた看板製作に取り組んでいます。組織の名称が変わったため、今までの看板の上に木タイルを敷き詰めて貼付けて新しい看板にすることを計画しています。

多くの方々に協力頂いて、タイルのひとつひとつを手作りし、それらを集めて一つの看板にするつもりです。

タイルには看板の文字が入る「文字タイル」と自由な絵などを描く「絵タイル」の2種類あります。今回、「絵タイル」製作についてサンプルの製作を行いました。

職員一同初めて挑戦する作業で、そもそも木工の知識もなく、手探りで取り組んでいます。今回の「絵タイル」の製作方法についても、Webで検索したりして情報をあつめて、見よう見まねでやってみたものです。

製材した最初の状態です。

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まずはサンドペーパー(#320)で良く磨きました。

次に、絵の具ののりが良いようにシーラーというものを塗りました。「ワシン ラッカー サンディングシーラー」700円ぐらい

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シーラーが乾いたら、鉛筆で絵を下書き。研究所周辺でたくさん見られるマメザクラを選びました。鉛筆は表面を傷つけないよう柔らかい6Bを使いました。

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彫る部分を絵の具で描きました。

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彫刻刀(丸刀3mm)で輪郭を彫りました。彫り終わったらはみ出した絵の具をサンドペーパー(#320)で消しました。

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使った彫刻刀は木彫り用6,300円ですが、学校などでつかう版画用でもなんとかなりそうです。

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いよいよ色塗りです。アクリル絵の具(ポスターカラー)をあまり水でとかないで塗りました。1度塗って乾かしてから2度塗りしました。

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彫ったところにはみ出した絵の具をもう一度彫刻刀で彫って消しました。最初は彫った部分にも色を塗ろうと思っていたのですが、塗らない方がいいかな、と気が変わったのです。

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とりあえず、色塗り完成! あとは、良く乾かしてから、全面を透明のウレタンニスでコーティングする予定です。

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色塗りは、こんなペンタイプのポスカでも良いと思います。

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上塗りできたら、またレポートします。

>続報はこちら




2012年1月19日木曜日

待っていたあの鳥が…

本日の山中湖:最低-14℃、最高4℃

先日の雪はずいぶん少なくなりましたが、
晴天+雪景色は美しいものです。
やっとの積雪、そして、待ちに待った鳥がやってきました。
ルリビタキです。
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雪が積もると、ルリビタキに会える…今年もそうなりました。
茂みや低い枝にとまっては、地上にさっと舞い降りて、
またすぐに違う場所へ移動していきます。
しきりに食べ物を探して食べていました。
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今朝は冷え込みましたが、日中穏やかに晴れ、
ヒガラのさえずりも聴こえたり、たくさんの鳥達で賑わいました。
↓写真はコゲラです。ツタウルシの実を食べていました。
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常連のシジュウカラ、エナガ、メジロ、ヒヨドリ、
カワラヒワ、コゲラ、アカゲラの他に、冬に会うことができる、
カシラダカ、ツグミ、アトリもやってきました。
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こちらはスズメ達です。山中湖では寒すぎるからか、
冬の時期はあまり見かけなかったのですが、
カシラダカの群れに交じって18羽もいました。
落葉の下に隠れている食べ物を探すのに夢中…。
冬は野鳥観察しやすい季節。今後も楽しみです。


2012年1月17日火曜日

久しぶりの積雪

本日の山中湖:最低-6℃、最高2℃
1か月以上なにも降らなかった山中でしたが、久しぶりの積雪となりました。
気温が低い状態で降ったので、サラサラの雪で、ふわっと軽く舞い上がります。
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朝の時点では15センチほどありましたが、1日であっという間に目減りし、
10センチないほどになりました。
これから動物の足跡の観察が楽しくなりそうです。
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湖畔に出て、とあることに気が付きました。
冬でも緑のはずのアカマツがみな茶色に。枯れてしまっているのです。
きっと秋の台風で浸水した状態が長く続いたため、根が死んでしまったものと思われます。
湖畔のような所は、いわば森の最前線。
このような場所にアカマツのように先駆種(パイオニア)と呼ばれる植物が入ってくる
のでしょうが、時にこのように撤退を余儀なくされることもあるのですね。
森が一進一退を繰り返す、湖畔とはそのような場所であることを実感できました。


2012年1月6日金曜日

あけましておめでとうございます

本日の山中湖:最低-13℃、最高:1℃、晴れ
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
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今年も、冬らしい厳しい冷え込みの中での幕開けとなりました。
昨年は、ほとんど降水の無い、乾燥・厳寒の1月でしたが、今年はどうなるでしょうか。
週間予報ではまだしばらく乾燥した冬晴れの日が続きそうです。
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湖畔は少しずつ凍り始め、入り組んだところはすでに水面が凍結しています。
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去年の台風の後、だいぶ水が引いたのですが、まだ水位が高く、湖畔の植生に
波がかぶり、美しい氷の芸術を見せてくれています。