2013年9月12日木曜日

全学体験ゼミ「癒しの森を創る(夏)」2013

本日の山中湖:最低14℃、最高28℃、快晴
全学体験ゼミ「癒しの森を創る」は2年度目を迎えました。
(2012夏、2012冬の様子)
今年の受講生は7人、9月10日からの3日間、先輩受講生の跡を受けて癒しの森づくりに挑みました。
まずは、森の成り立ちや森林景観管理について説明を受けながら、活動の対象地へ向かいます。
現場を目の当たりにして、これまでキャンパス内で膨らませたイメージを、実現性の観点から削っていくディスカッションを経て、作業に取り掛かります。
今回、学生がテーマに掲げていた「休憩所をつくる」のための様々な案のうち、実現しようということになったのが、樹上の寝転がれるソファーのような台。名付けてフローティング・フロア。

初日の夜は真剣に作戦会議。
寝そべる角度は、どのくらいが気持ちいいのか、実際に検証しながら設計を詰めていきます。
たいそうな言い方をすれば、人間工学に基づく設計ですね。
翌日はあいにくの雨交じりの天気。部材の調整など、なるべく室内でできる仕事を優先的に組みながらの作業となりました。
丸ノコやカンナなど、様々な道具に挑戦してもらいました。
カンナはなかなか、はまるようですね。
雨が上がった隙をついて、現場にも足を運び、使いたい材をとるために間伐もしました。
雨のために時間的なロスが多いながらも、2日目の作業が終わるころには、何とか最終日は仕上げ作業だけで乗り切れそうなところまで行きつきました。

そしていよいよ、最終日の本日。願ってもない快晴の天気に恵まれ、仕上げ作業です。
室内で作ってあった台座を現場に運び込み、土台の上に固定。
人の背丈ほどの高さに浮く木製ソファーが完成しました。
今回も時間制約が厳しい中、完成までこぎつけることができました。
湧き上がったアイデアの中からは一部しか実現することはできませんでしたが、思いはまた次の履修生にバトンタッチされます。
最後に記念撮影をパチリ。ハードな3日間、ご苦労様でした。

2013年9月8日日曜日

足湯の浴槽作り

本日の山中湖:最低17℃、最高24℃、曇り時々雨。
7月に実習が行われた教養学部科目「癒しの森を考える」が縁となり、学生さんから、11月の駒場際で出展する足湯の浴槽をヒノキで作りたい、との申し出がありました。
そして本日、浴槽を作るために、出展するクラスから男子学生4人が派遣されてまいりました。
4人とも、木工は学校の技術の授業での経験はあるものの、初体験に近いとのこと。
ともあれ、まずはどんな寸法のものを作るのか、設計を考えてもらいます。
出来上がりの容積も計算して、お湯の供給方法も話し合ってます。
今回使ってもらう木材は、4年ほど前に林内で間伐して板に挽いてあったヒノキです。
あまり幅広ではないので、板と板をはぎ合わせる加工がポイントとなります。
水を入れるものなので、ちょっと手間はかかりますが、「さね加工」をしてもらうことになりました。
さね加工は、トリマーという道具を使ってやってもらいました。これが結構、根気の要る作業となりました。
いっぽうで、ペレットストーブやバイオライトで湯沸しも試してもらいました。当日はペレットで湯沸しするという計画だそうですが、湯沸しにかかる時間も実感してもらいました。
そうこうして(悪戦苦闘して)、出来上がった浴槽がこちら。
でか!
第一印象は、「棺桶」でした。
作業終了は7時を過ぎておりました。お疲れ様でした。
そして、本番では湯沸しがんばってください。



2013年9月4日水曜日

生理・心理実験のデータ検討会

本日の山中湖:曇り時々雨、最低16℃、最高24℃
実証林において5月に実施した実験のデータ検討会を、お隣・富士吉田市にある山梨県環境科学研究所で開催しました。
今回の実験はヒトの感覚のうち、「視覚」にターゲットをあてて、森が見えるのと見えないのでは、生理的・心理的にどのような影響があるのか、を調べようと計画したものです。
生理指標に関するデータ、心理指標に関するデータ、当日の環境条件に関するデータがそれぞれ分析され、持ち寄られました。
多くの指標において、森林の視覚刺激が、癒しの観点からポジティブな影響を与えていたことを物語る結果が得られました。
いっぽうで、視覚以外の刺激がポジティブに作用していることを示唆するような結果や、これまでの研究成果と相反するような結果も中にはあり、興味深い説の提案・議論が交わされました。
詳細な結果は、この秋以降の学会等で公表されていく予定です。