2014年10月28日火曜日

落葉の季節

本日の山中湖:最低0℃、最高15℃、晴れ
林内が眩しいばかりの明るさです。

秋ならではの美しい風景。それは落葉の季節の到来!
今日は二人がかりで落ち葉掃き。

掃いている最中もどんどんカラマツやアブラチャンなどなど、
たくさんの落ち葉が降って来ますが…、
とにかく黙々と作業をすすめて1時間半。
集まった落葉は山盛りです。

これからまだまだ集まります!
落ち葉掃き、頑張ります。


2014年10月19日日曜日

全学体験ゼミ「危険生物の知識(秋編)」

本日の山中湖:最低3℃、最高17℃、晴れ
今年度の冬学期、急きょ開講された教養学部の全学体験ゼミ「危険生物の知識(秋編)」の現地講義が、昨日と今日の二日間、行われました。
林内を、有毒植物、毒キノコなどを観察しながら、また、この後の実験で使う植物を採取しながら散策しました。危険を回避する方法を体得するだけでなく、人間の暮らしに利用できる側面も知ることがこの講義の特徴です。
林内で採取した植物を用いた魚毒実験。使う植物によって、効きの早さや魚の反応の微妙な違いがあることを観察できました。
(自然の河川等での魚毒漁は法律によって禁止されています。)
かつてハエ取りに使われていたキノコを使った実験もしました。効き目は抜群で、翌朝までにハエはほぼ全滅していました。先人の知恵はすごいものです。
夜にはスズメバチの巣を採取。巣の構造や、ハチの姿を詳細に観察することができました。
どうやらこのスズメバチはコガタスズメバチという種類だったようです。
もう寒くなっているので、働き蜂の幼虫はなく、新女王蜂の蛹が主でした。
取り出した蛹は、バター炒めでおいしく頂きました。
「エビのような味」などという感想が聞かれました。
昼食は、かぶれたり、とげがあったりと一癖ある森の食材を使ってちょうり実習。
クルミバターを作ってパンにつけて食べたり、サンショウの田楽味噌を作って、魚毒実験でお世話になった魚を焼いたものにつけて食べたりしました。
これはローストナッツ。ヤマグリとツノハシバミをおいしく食べることができました。

2014年10月9日木曜日

秋の公開作業日について

今年度2回目の公開作業日を11月7日(金)に実施します(詳細は下記)。
富士癒しの森研究所では、整備の仕方によって森林の癒し機能がどのように変わるかを検証するために、「実証林」と呼ぶ実験区の設定・研究に取り組んでいます。

この「実証林」において、このたび「弱度間伐」、「強度間伐」を実施することになりましたので、その作業の一端を皆様に公開いたします。
今回、見学・解説が見込まれる内容は、
・ロープウインチその他牽引具を用いた、伐倒・集材
・枝払い、玉切り作業
・間伐対象木の選定
・林内作業の安全確保
等です。
なお、今回伐採された間伐木の大部分は、12月以降に現地販売会を開催し、周辺住民の皆さんに薪原木として提供させていただく予定です。

―――記―――
富士癒しの森研究所平成26年度第2回公開作業日
日時:2014年11月7日(金)、10-12時
場所:富士癒しの森研究所(山中湖村山中341-2)
集合:当日10時までに富士癒しの森研究所事務所までお越しください。
参加資格:どなたでも自由に参加できます。申し込み不要。
中止条件:雨天および強風等により作業が不可能と判断された場合。なるべく前日17時までに当ページにてお知らせしますが、当日予告無く中止されることも考えられます。あらかじめご了承ください。


2014年10月4日土曜日

きのこ特別ガイド2014

本日の山中湖:最低14℃、最高22℃、曇り
6年目となった特別ガイド「キノコに親しむ」が開催されました。
人気はまだ衰えず、今回も募集から2日を待たず参加定員に達してしまいました。
今回は、お子さんも多くにぎやかな森の散策となりました。
少し残念だったのは、多くのキノコの盛りが過ぎていたこと。
あと4,5日早ければ、ちょうどよかったのですが…。
少ない収穫の中から、さらに厳選して、若くておいしそうなところを昼食のキノコ汁にしました。
お酒を飲むと中毒してしまうホテイシメジは分けて、炭火焼にしました。
お酒を飲まない人限定で味見をしてもらいました。味はすこぶる良いのですが、本当に口惜しいことです。
今回はキノコがあまりにも少ないので、木の実にも食指を伸ばしてみました。
ヤマブドウやヤマボウシ、ナツハゼなど秋の森のフルーツを味わってもらいました。

2014年10月3日金曜日

長期生態系プロットの調査

本日の山中湖:最低14℃、最高24℃、晴れ
富士癒しの森研究所には、長期生態系プロットと呼ばれる、森林生態系の定点観測地が設けられています。
この観測地は原則、管理の手を入れず、自然の成り行きを観測し続けることにしており、5年ごとにモニタリングの調査を行っています。
今日は、その調査がおこわなわれました。
胸高直径5cm以上の樹木の周囲長をくまなく調べて回ります。
5年前の調査以降、枯れてしまった木、新たに調査対象の仲間入りした木が数多くあり、森林は常に動いているということを改めて思い知らされました。

2014年10月1日水曜日

地蜂のサンプリング

本日の山中湖:最低14℃、最高20℃、くもり
森の中で避けがたいリスクにハチ刺されがあります。毎年、全国で死亡例も出ているので、特に注意が必要です。
なかでも、「地蜂」と呼ばれるクロスズメバチ類は、地中に巣を作るため、存在に気付くのが極めて困難で、知らないうちに巣を刺激し、刺されるという被害が頻発します。
研究所では、少しでもリスクを軽減するために、春の段階での巣の除去も考えていますが、その前に、ここに分布しているハチの遺伝子的位置づけなどを確かめる必要がある、ということで、今日は、「ハチ追い」の熟練者の協力を得て、地蜂のサンプリングを行いました。
まずは、働き蜂を誘引するためのエサの準備。鶏の肝、胸肉、イカ、ザリガニなどの生肉を竹竿の先につけていきます。
林内に設置すると、まもなく地蜂の働き蜂がやってきます。働き蜂は、肉片をかじりとって巣に戻り、またエサに戻ってきます。戻ってくるまでの時間で、巣がだいたいどれくらい離れているのか、想定することができます。複数の巣からハチがやってくる可能性があるので、ハチに水性ペンキでマーキングして識別したりもしていました。
ターゲットのハチを見定めると、軽い目印をくくりつけた細かい肉片をつかませて、巣まで持ち帰らせます。
ハチが巣に向けて飛んだら、それを目印を身失わないようにダッシュです。
途中、どうしても見失ってしまうのですが、再度同じことを繰り返して、巣の位置を突き止めます。
苦労しながらも、何とか巣穴を突き止めました。目印がしっかり穴の中に引きこまれていますね。
働き蜂が頻繁に出入りしています。
少し離れたところで地面を踏み鳴らして、働き蜂に巣の防御態勢を取らせます。外に出ていたハチがおおむね戻ってきたことを見計らって、いよいよ巣の採取です。
いつもは使わないそうですが、今回は成虫をたくさんサンプリングする必要があるため、成虫を麻痺させるために煙幕を使います。
地中を掘り起こして出てきたのは、直径30センチほどの巣。
サンプリングも十分できました。
上が働き蜂で、下が女王蜂。大きさがだいぶ違いますね。
今回サンプリングされたハチは、いずれもシダクロスズメバチという種類の地蜂だそうです。
詳細は今後、DNA解析される予定です。