2017年9月19日火曜日

国際農学実験・個別実験「山の幸を探る」

18日の最低気温16℃、最高気温28℃、晴れ
19日の最低気温13℃、最高気温23℃、晴れ
農学部の「国際開発農学専修」のカリキュラムの学生実習がこの二日間にわたって行われました。
テーマは「山の幸を探る」。
この実習では、衣と食に関わる森の恵みを実際に採取して、染色実験、調理実習などを通じて、森の恵みを暮らしに活かすことの意義を考えてもらいます。


まずは森の中を散策しながら、森の恵み探し。
染色材料は、根を掘る必要があるものもあります。

食材の方は、期待していたキノコの出方がさっぱりで焦りましたが、二日目の朝に探した場所ではなんとかそれなりのキノコが採取できて胸をなでおろしました。
1日目の夜は、染色実験。

4つの植物を煮出して、木綿、麻、毛糸のサンプルを漬け込みました。
2日は、染色実験の仕上げをした後、集まった食材を使った昼食作り。

実際に採取できて、調理に使うことになった食材は13種類にのぼりました。

とにかく手間のかかる下ごしらえもフルに体験してもらいました。

出来上がった昼食はこのような感じになりました。
キノコ汁(イノシシ肉入り)、ムカゴとキノコの炊き込みご飯、キノコ酢の物、鹿肉ローストにナツハゼソース添え、ローストナッツ(クリ、ツノハシバミ、チョウセンゴヨウマツ)、焼き餅にクルミだれとサンショウ味噌だれ。

染色の出来栄えもなかなかでした。特に毛糸の染まり具合が良かったです。
アカネの赤色系、ナンブアザミの緑色系、マメザクラの橙色系、ヤマグワの黄色系が綺麗に染め分けられていました。
受講生達は、山の幸を暮らしに活かす上での手間と同時に、有用性も理解してくれたようです。


2017年9月13日水曜日

第3回癒しの森の植生調査隊

本日の山中湖:最低15℃、最高25℃、晴れ
爽やかな秋晴れのもと、今年で3年目となった癒しの森の植生調査隊が開催されました。
(第1回の様子はこちら、第2回の様子はこちら。)
今回の参加者は、17名。なかなかの賑わいでした。
今年も3つの班に分かれて、実証林に向かいました。
今回はじめての参加者も多かったですが、半径1メートルの円の中に数十種の植物がひしめいているということに驚いた様子でした。
去年記録された樹木の稚樹も、ところどころ大きく成長していることが確認でき、森の動きを感じることができました。
午後は、希望者でさらに奥のエリアを散策しました。
熟しはじめた木の実や、キノコも観察しながら、初秋の森林散策を楽しみました。

今年はドングリが豊作のようです。
来年は熊出没にさらに注意が必要になって来そうです。


2017年9月8日金曜日

センサーカメラおすすめ画像

先月は季節外れの涼しい画像でしたが、今回は最新の画像をご紹介いたします。



右下の親子のシカが授乳中です。
動画だと子ジカが一生懸命お乳を吸っている様子がかわいらしいです。
動画後半ではボディブローのように激しくなり、お母さん大丈夫かと心配になります。

ちなみに中央付近の茶色いものもシカですが、静止画になるとわかりづらいですね。

2017年9月5日火曜日

国立台湾大学のサマープログラムと体験活動プログラム

本日の山中湖:最低15℃、最高23℃、曇り
昨日から、研究所では、二つの教育プログラムが行われています。
一つは、国立台湾大学のサマープログラムで、東大・筑波大の森林教育施設各所をめぐる中の一つとして立ち寄っています。学部生5名・大学院生5名に引率の先生1名の計11人が参加されています。
もう一つは、例年行われている東大の体験活動プログラムです。こちらの方は、参加学生は1名です。
国立台湾大学のサマープログラムでは、研究所の外に足を伸ばし、世界文化遺産となった富士山の文化要素と、地域を特徴付ける植生を観察しました。

かつての賑わいを偲びながら旧登山道を散策し、ところどころにある石碑や建物の脇に残された札をつぶさに見て、歴史の流れを感じました。

旧登山道を登ると間も無く亜高山帯の森林に移行します。標高が上がることによる植生の変化(垂直分布)を確認するとともに、亜高山帯を特徴付ける樹木について間近に観察をしました。
午後には、研究所に戻ってきて、研究所内を小散策。

生物化学の専門の学生もいるということで、匂いなども感じながらの植物観察となりました。
最後は、おなじみとなってきた薪割り体験。森に関わる作業を楽しむことが森の管理につながる可能性を散策の中で解説しましたが、楽しんでもらえるかどうか。。。

先に薪割りを習得していた体験活動プログラムの東大学生にも教えてもらいながら、一人一人薪割りにチャレンジ。居残りでの薪割りを希望した学生が2名いて、彼らにとっては薪割りはエキサイティングな活動になっていたようです。

2017年8月29日火曜日

森林政策学演習

本日の山中湖:最低19℃、最高28℃、晴れ
今年から農学部の森林政策学演習が、富士癒しの森研究所を拠点に行われることになりました。
今回は12名の学生が参加して、3泊4日の実習を行います。
今日のテーマは「入会(いりあい)」。
 入会の観点から、研究所内の各所を見て回りました。
そう、実はこの研究所(前身の富士演習林)は、もともと地元住民の入会地だったのです。
林内の大部分に、入会地だった時代に植えられた木が大きく成長して残っています。
土壌がむき出しの湖畔では、富士山由来の土壌が高冷地での農業をより一層厳しいものにしたことや、その結果、広大な入会山に依存しなければならなかった事情を確認しました。
湖面越しに、今も往時の入会の姿をしのぶことができました。
この実習では、富士癒しの森研究所を拠点としながらも、周辺地域の森林利用や管理の状況を広く見て回っています。






2017年8月26日土曜日

国立台湾大学からのお客さん

本日の山中湖:最低20℃、最高28℃、曇り時々晴れ
昨日から、研究のため国立台湾大学の先生とその学生さんが、研究所を訪れています。
先生方の研究関心は、この研究所のものととても近く、あらゆる角度から森林環境と人間の健康について研究されています。
今回は、ヴァーチャルリアリティ技術を応用した実験に用いるための映像素材をこの研究所内で得るために来訪されました。

今回、記録に用いられていたのが、360度全方向を録画できるカメラキットでした。
全天写真などに使う魚眼レンズカメラが二つついていて全方向の映像記録をすることができるようになっています。

いくつかの異なるタイプの森林環境を選んで、人の目の高さあたりにカメラを設置し、しばしカメラの視界に入らないところに退避して記録を行なっていきました。
このあと、どのような実験が行われ、どのような結果が出てくるのか、楽しみです。

昨日の夜には研究に関する情報交換もでき有意義な日々となりました。

2017年8月9日水曜日

センサーカメラおすすめ画像

暑いですね…。


そんなわけで涼しげな画像を1枚。



雪の中を疾走するシカです。
本当は前にもう1頭いるのですが、
静止画にするとうまく2頭入らないので…

2017年8月3日木曜日

第3回「癒しの森の植生調査隊」のお知らせ

来たる9月13日(水)、第3回「癒しの森の植生調査隊」を実施します。
これは一昨年から毎年取り組んでいるもので、実証林の植生の移り変わりを地域の皆さんとともに見守っていく試みです。

(一昨年の様子はこちら、昨年の様子はこちらをご参照ください。)
【開催概要】
・日時:9月13日10-15時(午前のみの参加も可)
・参加申込:9月4日までにメールかファックスにてお知らせ下さい。
(詳細は上記のチラシをご参照ください)
・集合および解散場所:富士癒しの森研究所事務所

(駐車場が狭いので、なるべく乗り合わせをお願いします)
・持ち物等:昼食(午前のみ参加の方は不要)、森林内を歩ける服装・靴
・プログラム
10:00 富士癒しの森研究所事務所集合
10:15-12:00 植生調査(Ⅰ林班)12:00-13:00 昼食:各自ご持参ください
13:00-15:00 富士癒しの森研究所(Ⅱ・Ⅲ林班)散策
15:00 解散

(以下、参考情報)
○実証林とは?
山中湖村(およびその周辺)にある森林の多くは、カラマツの人工林ですが、しばらく手入れがされておらず、保養の場として適さなくなっていることが懸念されます。そこで、富士癒しの森研究所では、村内に多くあるような、次第に広葉樹が混じってきたカラマツ人工林において、手入れの仕方を変えて、それぞれの森の「癒し」機能を検証するための実験区として「実証林」を設定しました。











 ※過去の実証林に関する記事はこちら


○なぜ植生調査?
森の癒し効果を大きく左右する要素として景観が考えられます。そしてこの森林景観は、どんな植物がどのように生育しているのか、ということによって変わってくることになります。たとえば、間伐して明るくなった森林では、サクラやモミジが多く生えてきたとしたら、手入れによって森林景観が変わり、「癒し」機能が変わってくる、ということになる可能性があります。こうした変化をつかむ方法として「植生調査」は有効となるでしょう。富士癒しの森研究所では、地域の皆さんと植生調査を通して、森林の手入れの違いによる植生景観の変化を継続的に見守っていきたいと思います。

2017年7月23日日曜日

全学体験ゼミナール「癒しの森と地域社会(夏)」

22日の山中湖:最低16℃、最高29℃、晴れ
23日の山中湖:最低20℃、最高23℃、曇り
この週末は、1・2年生対象の全学体験ゼミナール「癒しの森と地域社会(夏)」の現地実習が行われました。今年から始まった講義でどれほどの受講生が来てくれるか不安でしたが、10名の学生が参加しました。
この講義では、地域社会の事情を考慮しつつ「癒しの森」に関する課題を解決するようなアイデアを練り上げることが目的になっています。
今回の学生は、富士癒しの森研究所にとっても、村にとっても、地域住民や観光客にとっても、中途半端な理容管理状況になってしまっている湖畔広場について、地域住民のQOL(Quality of Life:生活の質)に資するための方策を考え出すことが課題として与えられていました。
このアイデアを出すためにアイデアソンという手法を使うことが、今回の講義の特徴です。アイデアソンとはアイデアとマラソンから作られた造語で、いくつかのプロセスを経て集中的にアイデア出し、そのブラッシュアップに取り組むワークショップの一つです。

実習では、まず研究所の林内でレクリエーション活動に適した森林を管理する上での注意点を説明し、人が集う場所の自然環境を維持するには相応のコストがかかることを理解してもらいました。

その後、学生は3つの班に分かれて、湖畔広場に関係する主要な関係者に情報収集に行きました。

湖畔広場では、利用者の代表として、頻繁に利用してくださっている方にインタビュー調査をさせていただきました。

村役場では山中湖村のまちづくり政策全般を担当されている職員の方々にインタビューさせていただきました。
大学の立場や湖畔広場の管理状況については、教員が学生のインタビューを受ける形で情報提供しました。

3箇所で得た情報をお互いに報告しあっていよいよアイデアソンの開始です。
各班に分かれて、付箋を使ったりしながら、まずはアイデアを出し合います。

その後、整理や絞り込みを行って、班としてのアイデアをポスター形式にまとめてもらいました。
3班のアイデアをそれぞれ披露してもらい、班ごとに練り上げられて来たアイデアを評価しました。どれも一長一短があるとわかったところで、一番評価の高かったアイデアをベースにさらに、全体で案の練り上げをしました。

案が出来上がったら、いよいよお披露目です。
発表会には、インタビューに答えてくれた方や、地域づくりに興味を持つ地元住民や別荘住民の方にも集まっていただきました。
学生が、アイデアを披露する方法として選んだのは、なんと寸劇。

観客の笑いを誘いながら、コンパクトに学生が考え出したアイデアを伝えることができたようです。
参加くださった皆さんには概ね好評だったので、学生も安心したようでした。実現性の点で、厳しい指摘もいただいたことも有益だったと思います。

2017年7月22日土曜日

今年も行いました

本日の山中湖:最低16℃、最高29℃、晴れ
真夏に突入していくとともに、虫たちも活発に活動します。
日々の作業ではウルシかぶれやマダニなど、色々なことに注意を払って作業をしますが、この時期、特に心配なのは蜂刺されの事故。特にクロスズメバチ類は地蜂と言われるように地中に巣をつくるため(まれに木のむろや建物の壁などに作った例もあります)、刈り払いなどの作業中、気付かず巣を踏んで怒って出てきた蜂に刺されてしまうのです。注意を払っていても、小さな黒い蜂の出入りを草むらや藪から見つけるのはなかなか難しい。

そこで今年も、全国地蜂連合会の皆さん、恵那農業高等学校のHEBO倶楽部の生徒さん(ニューフェイス4名!)と顧問の先生に来ていただき、蜂刺され事故の起きそうな巣を除去する試みを昨年と同様に行いました。

今回3つの巣を発見し、そのうち2つは、運動部の学生さんが8月から夏合宿で利用するグラウンドの隅と、植生調査を行う実証林内で、どちらも確実に人が接近する場所でした。

この写真、見つめている先に巣があり穴から出入りする蜂を見ている様子なのですが、巣の場所わかりますか?巣があっても周辺と違いがありません。作業していたり歩いている時に気が付かず踏んでしまうのをご想像いただけるかと思います。

そして今年も、全国地蜂連合会のベテランさんに高校生が知識と技術を学び体験する場として地域文化の継承に一役買えたことは嬉しい限りです。

2017年7月19日水曜日

2014年の実験結果に関する論文が発刊されました

富士癒しの森研究所では、実証林のうち、弱度間伐(15%程度)を行った区画(間伐林)と長期生態系観測のためにしばらく手を入れていない試験区(放置林)を用いて、癒し効果に関する実験を行いました。
このたび、その結果の一部が論文として公表されました。

この論文では、間伐林と放置林を比較すると、心理的な効果としてはどちらも一定の癒し効果のようなものが認められましたが、一方で、景観の評価という側面では、間伐林において明確な好評価が得られました。森林が持つ癒し効果のポテンシャルが確かめられたとともに、景観評価と心理的な効果は必ずしも並行して影響を受けるのではないという興味深い結果となりました。今後、このあたりのメカニズムを解きほぐしていくこと、また、森林管理への指針を導き出していくことが課題となってくるかと思います。

2017年7月18日火曜日

アメリカからのお客様の来所

本日の山中湖:最低17℃、最高30℃、晴れ
すっかり山中湖も真夏の様相となりました。
本日は、富士山に関する研究をされている歴史学者アンドリュー・バースタイン先生がルイス・アンド・クラーク大学の学生さんたちを連れて来所されました。
前半は、富士癒しの森講義室で、この地域の地理的特徴と、かつての土地利用について、特に入会に焦点を当てながら、解説しました。
学生さんたちは地理学を専攻しているそうで、何度も何度も質問が寄せられました。
後半は、座学で学んだことを確かめるためにも、林内を歩きながら、地質や植生の特質、人間の植生管理の影響などについて観察しました。

少々暑かったですが、気持ちの良い天気の中、充実したフィールド体験となったようです。

2017年7月12日水曜日

センサーカメラおすすめ画像

富士癒しの森研究所では東京大学演習林全体で取り組んでいる基盤データ整備の一環として、林内にセンサーカメラを設置して動物の動向を調査しております。


毎月1回くらいのペースで、おもしろい画像についてご紹介していきたいと思います。

第1回目はシカです。カエデの葉が食べたくて直立しております。

ちなみにセンサーカメラに写る動物の大部分がシカです。
おすすめ画像も、今後もシカ率が高いものと思われます。
よろしくお願いいたします。










2017年7月3日月曜日

特殊伐採の見学

建物や電線の付近に、アカマツの斜めの枯れ木があり危険な状態だったので、
業者さんに特殊伐採をお願いしました。
高さ15mくらいありそうです。



枯れ木に登り、上から順に切ってはロープで下ろすという作業です。
せっかくなので勉強のために見学させていただきました。


道具準備のようすです。さまざまな大きさのチェンソーがあります。
ロープもたくさん使います。

上のほうの作業はうまく写真が撮れなかったので、
もう真ん中くらいですが、様々なロープで安全に気を付けながら
1mくらいずつ切って下ろしていきます。
切った木を下ろす際などは、樹上の方と的確に意思疎通して
下の方がロープ操作などを行っておりました。

朝から始まって、3時前にはご覧のとおり完了いたしました。
周りの木を全く傷つけずにお見事でした。





実証林での実験結果が論文として公表されました。

2013年に実証林を整備する際に弱度の助間伐作業を施しましたが、その前後で、「癒し機能」がどう変わるのかを検証した実験結果が論文として公表されました。

<過去記事から>
間伐前:5月の実験
間伐作業
間伐後:10月の実験

Progress in Earth and Planetary Science (PEPS) という雑誌にてオープンアクセスの論文として公表されています。


2013年の助間伐整備は、軽いものでしたが、景観評価や心理効果に大きな違いを及ぼすものではありませんでした。
森林景観が遮蔽されていた時に比べて、森林景観を見ていた時に間伐前後いずれの場合にも明白な心理効果が得られたということは、カラマツ林というこの地方に多いタイプの森林がもつポテンシャルの高さを示していると見ることができるかもしれません。
より強度の間伐ではどうなるのか、良好な森林景観を維持するための間伐は、薪材生産の需要とうまく結びつくのか、といった点も今後、検証していきたいと思います。

2017年6月11日日曜日

総合科目「森林環境資源学」のフィールドワーク

10日の山中湖:最低8℃、最高27℃、晴れ
11日の山中湖:最低12℃、最高20℃、曇り時々晴れ
この週末は、東大教養学部で開講している総合科目「森林環境資源学」のフィールドワークが行われました。
この科目が当研究所で行われるのは初めてですが、21名の学生が参加してくれました。
当研究所でのフィールドワークは森林環境がもたらす「癒し」の側面に着目するもので、初日は、癒しの場として森林・緑地を見る基本的な視点を体得すること、2日目は癒しの場として森林を管理する観点を学ぶことを目的としてフィールドワークをしました。
まずは初日の様子です。

学生たちは5つの班に分かれて、研究所周辺を歩いてめぐりながら、特徴的なスポットの森林・緑地について、観察するとともにワークシートに基づいて、癒しの場として評価をするという課題をこなしてもらいました。

一口に森林・緑地といっても、様子はかなり違うので、どう違うのか、どういう人にとってふさわしい空間なのか、など、班内で話し合いながら課題に取り組みました。
この日の午後だけで7キロ以上歩きましたが、山中寮に戻ってきてから、発表会の担当を決めて、各班で発表準備に取り組んでもらいました。

各班からの発表とそれへの質疑では、人によって「癒し」の受け止め方が相当違う、ということが浮き彫りになったことが大変印象的でした。
二日目は、「管理」の方に視点を移して、まずは富士癒しの森研究所の林内を歩きました。

森に手を入れることによって、森の印象は大きく異なってくることや、管理はコストがかかることなどを解説しました。
その後、また研究所外へ足を伸ばして、山中湖村が管理する文学の森公園にお邪魔し、実際に現地の管理に携わっていらっしゃる方にお会いして、公園の中を歩きながら、管理上の苦労や工夫について教えてもらいました。

学生にとっては、目立たないけれども、こうした手間もかかり、苦労も多い仕事があって、安全・快適に来訪客が過ごせる緑地が保たれていることを知る良い機会になったと思われます。また、なぜこうした仕事を長く続けられるのかということについて、それぞれの方の思いも語っていただけたことは、何よりの学びの機会となりました。
学生はきっと多くのことを学びとってくれたことでしょう。

2017年5月29日月曜日

山中寮・富士癒しの森研究所を活用したゼミ合宿・職員研修のご案内

富士山麓山中湖畔の富士癒しの森研究所(農学生命科学研究科附属演習林)内に立地するスポーティア山中寮内藤セミナーハウスは、親睦を兼ねたゼミ合宿や職員研修に最適の環境です。
周囲の森(演習林)でリフレッシュを希望される場合は、森林ガイドなどに対応いたしますので、富士癒しの森研究所にご相談ください。
詳しくは以下のチラシをご覧ください。
なお、通常8月前半は非常に混み合いますので、この時期を外して計画されますことをおすすめします。ぜひこの恵まれた環境をご活用ください。

2017年5月7日日曜日

全学体験ゼミナール「危険生物の知識(春編)」

6日の山中湖:最低6℃、最高22℃、曇
7日の山中湖:最低9℃、最高22℃、晴
ゴールデンウィーク最後の週末、1・2年生対象の全学体験ゼミナール「危険生物の知識(春編)」の現地実習が行われました。
これまで「秋編」が10月にここで行われてきましたが、「春編」のここでの開催は、今回が初めてとなります。
今回は14名の学生が参加しました。
初日のメインは危険な植物の観察と、それらを用いた実験です。

心配されていた天気もなんとか持ち、存分に植物観察をしたいところだったのですが、今年は春の進みが遅く、全体的に緑が少なかったです。ところによっては、まだサクラ見頃になっている状況でした。
そんな厳しい条件でしたが、芽吹きたての植物を目をこらしながら観察していきました。
種類によっては、根っこを掘るなどして、特に危険な部位を実際に確かめたりもしました。

かつて、魚毒や殺虫用に用いられていた植物を林内で採取してきて、実際にその効果を確かめる実験もしました。
こうした実験を通して、危険な植物をただ避けるだけでなく、それを暮らしに活かしてきた先人の知恵についても学びました。
2日目のメインは、昭和大学の萩原先生を特別講師に迎えてのハチの危険性についての講義と、ハチの毒針の観察です。

講義では、数多くいるハチの中でも人間に襲いかかってくるのは、社会性を持ったハチに限られ、巣を守るために刺そうとすること、実はハチの毒はあまり強くなくて、アレルギー反応(アナフィラキシーショック)が最も気をつけなければいけないことなどを学びました。

冷凍保存されていたハチから毒針を抜き出して、顕微鏡で毒針がどのような仕組みになっているのかを観察しました。
うまく毒針を分解できた班では、ノコギリ状になった毒針の構造が観察できました。

前日に林内に設置していた地表徘徊生昆虫をターゲットにしたピットフォールトラップを回収して観察しましたが、やはり昆虫の出足も鈍いようで、思ったような成果が得られませんでした。
その代わりに、サンプルとして持参していたマイマイカブリやゴミムシの仲間など、毒液を噴射するために注意を要する昆虫について学びました。

樹皮がシカに食べられた痕など、林内に残されている動物の痕跡を観察しながらの森林散策をしました。
センサーカメラの前では、実際にそこで撮影されたツキノワグマの映像をiPadで見てもらいました。

最後は昼食。実験に用いた植物や、森林散策で危険性を開設した植物の中には、食用に適するものがありますので、それらを用いて、昼食のお弁当のプラスアルファとなる一品を作って賞味しました。
また秋には、「秋編」として同様のプログラムが行われる予定です。