2017年6月11日日曜日

総合科目「森林環境資源学」のフィールドワーク

10日の山中湖:最低8℃、最高27℃、晴れ
11日の山中湖:最低12℃、最高20℃、曇り時々晴れ
この週末は、東大教養学部で開講している総合科目「森林環境資源学」のフィールドワークが行われました。
この科目が当研究所で行われるのは初めてですが、21名の学生が参加してくれました。
当研究所でのフィールドワークは森林環境がもたらす「癒し」の側面に着目するもので、初日は、癒しの場として森林・緑地を見る基本的な視点を体得すること、2日目は癒しの場として森林を管理する観点を学ぶことを目的としてフィールドワークをしました。
まずは初日の様子です。

学生たちは5つの班に分かれて、研究所周辺を歩いてめぐりながら、特徴的なスポットの森林・緑地について、観察するとともにワークシートに基づいて、癒しの場として評価をするという課題をこなしてもらいました。

一口に森林・緑地といっても、様子はかなり違うので、どう違うのか、どういう人にとってふさわしい空間なのか、など、班内で話し合いながら課題に取り組みました。
この日の午後だけで7キロ以上歩きましたが、山中寮に戻ってきてから、発表会の担当を決めて、各班で発表準備に取り組んでもらいました。

各班からの発表とそれへの質疑では、人によって「癒し」の受け止め方が相当違う、ということが浮き彫りになったことが大変印象的でした。
二日目は、「管理」の方に視点を移して、まずは富士癒しの森研究所の林内を歩きました。

森に手を入れることによって、森の印象は大きく異なってくることや、管理はコストがかかることなどを解説しました。
その後、また研究所外へ足を伸ばして、山中湖村が管理する文学の森公園にお邪魔し、実際に現地の管理に携わっていらっしゃる方にお会いして、公園の中を歩きながら、管理上の苦労や工夫について教えてもらいました。

学生にとっては、目立たないけれども、こうした手間もかかり、苦労も多い仕事があって、安全・快適に来訪客が過ごせる緑地が保たれていることを知る良い機会になったと思われます。また、なぜこうした仕事を長く続けられるのかということについて、それぞれの方の思いも語っていただけたことは、何よりの学びの機会となりました。
学生はきっと多くのことを学びとってくれたことでしょう。